1
クランベリー

クランベリー

クランベリーとは?

クランベリーとは

クランベリーは北米原産であり、北米三大フルーツのひとつといわれているツツジ科の赤くて小さい果実です。酸味と渋味が強いということもあり、生で食べるのはおすすめではありません。そのため、シロップ浸けやジュース、料理のソース、お菓子などに加工して、口にされることが多いです。

そんなクランベリーは日本ではまだまだ馴染み深い人が少ないかもしれませんが、女性にとっては嬉しい効果がたくさんあるといわれている果実なんです。そこで、今回はなぜ、女性にクランベリーがおすすめであるのかをご紹介しますね。

特徴、ラズベリーとの違い、栄養成分

特徴、ラズベリーとの違い、栄養成分1

クランベリーは、北米の寒冷地域に自生している常緑の低木であり、直径1㎝くらいの楕円形をした果実を実らせます。完熟すると、チェリーのような真っ赤な色になるのも特徴です。国産のクランベリーが市場に出回っているという話を聞かないということもあり、馴染みのない人も多いです。しかし、アメリカやカナダでは、感謝祭の日に食べる七面鳥料理にはクランベリーソースは欠かすことができないほど身近な果物なんです。

クランベリーの味は甘酸っぱいといわれることが多いですが、味わうと舌に渋味やエグミも感じてしまうということで、生ではあまり美味しくないです。そのため、実際に食べる時には、加熱したり、砂糖を加えたりして、ジュースやジャム、ソースなどに加工することで美味しく食べることができます。

クランベリーと他のベリーとの違い

そんなクランベリーに似ているということで、よく比較されるのが、ベリー類の仲間として分類されるラズベリーやブルーベリーです。同じ仲間と思われがちなんですが、実はラズベリーはバラ科の植物でキイチゴの仲間であり、フランス語ではフランボワーズと呼ばれています。もしかしたら、こちらの名前の方が聞き慣れているという人も多いかもしれませんね。

クランベリーとの違いはまずその見た目と味になります。ラズベリーはクランベリーよりも小さな粒がたくさん集まって、1つの大きな粒を作っています。また、酸味はクランベリーほど強くなく甘酸っぱいので、生でも美味しく食べることができるのです。似ているようで、実は違うんですね。

クランベリーの栄養価

クランベリーが注目される理由のひとつがその栄養価の高さです。クランベリーには、食物繊維やナトリウム、リンといったミネラル、ビタミンC、ポリフェノール、フラボノイド類、キナ酸など多種の栄養素が豊富に含まれています。意外とまんべんなくいろいろな栄養素が含まれているのです。

また、ポリフェノールの一種であるプロアントシアニジンはその働きの強さから注目されている栄養素です。クランベリーは生で食べないこともあり身近な果物でない人も多いかもしれませんが、実は他のベリー類と比較すると健康効果を期待することができる成分が豊富に含まれている果物でもあるのです。

効果効能、副作用、妊婦は摂取して良いのか

クランベリーはさまざまな栄養素が豊富に含まれていることから、いろいろな効果が期待されています。

便秘知らずになれる

便秘は、本来便として体の外に排出されるはずの老廃物が腸の中に蓄積してしまっている状態です。腸は免疫を司る臓器ということもあり、便秘になってしまうと、便秘だけにとどまらず、肩こりや腰痛、頭痛など一見繋がりがないような部分に不調をきたしたり、体全体に不調を引き起こしたりする原因になってしまうこともあります。

そのため、便秘を改善して、腸内環境を整えてあげることが元気に過ごすためには必要です。
クランベリーは食物繊維を豊富に含んでいることで、腸内細菌のバランスを整えることで便通を促し、便秘しらずの体作りのサポートをしてくれるかもしれませんね。 美肌を手に入れられる
クランベリーはビタミンCが豊富に含まれています。そんなビタミンCには、老化をすすめてしまう活性酸素を抑える働きがあるため、肌の老化を抑えるということで、美肌作りも期待できます。

美肌作りには、ビタミンCとタンパク質を一緒に摂取することがおすすめといわれています。そのため、アメリカやカナダで食べられる七面鳥にクランベリーソースをかける料理は美肌作りのためにもよいでしょう。

加えて、クランベリーには、同じく抗酸化作用があるポリフェノールも豊富に含まれているのも特徴です。 副作用ってあるの
クランベリーは食品であるので、基本的に極端に多量摂取をしなければ、体に不調を引き起こしてしまう原因になることはないので、安心して楽しむことができます。

ただし、子どもが多量摂取した場合には、胃のむかつきや下痢などを引き起こしてしまうリスクもあるため、注意をする必要があります。

また、ある報告では、クランベリージュースの飲み過ぎによる腎結石の形成の事例報告などもあるので、飲み過ぎには気をつけるほうがよいでしょう。

女性に嬉しい効果があるということで、妊婦や授乳中の方も摂取してもよいかどうかが気になる人も多いでしょう。基本的には食品であるので副作用はないのですが、健康目的でクランベリーを摂取した場合の安全性が確かめられていないため、おすすめはできません。もし、摂取をしたい場合には、主治医やかかりつけの医療従事者に相談する方がよいでしょう。

(参考:「クランベリーCranberry」ー厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』



加えて、ワルファリン服用中の方が、クランベリージュースを飲みたいという場合には、必ず主治医やかかりつけの医療従事者に相談してくださいね。薬の効きを強めてしまうリスクがあることが報告されています。

(参考:「食物と薬の相互作用(健康食品編)」ー厚生労働省『e-ヘルスネット』

尿路感染症や膀胱炎に効くのか?

クランベリーといえば、尿路感染症や膀胱炎によいということで摂取されることもあるのをご存知でしょうか?そのため、世界中で尿路感染症とクランベリーの効果について研究が行われて報告されています。

尿路感染症とは、その名の通り、尿の通り道で何かしらの感染が発生してしまうことです。そのため、感染した場所が腎臓に近いのか膀胱に近いのかによってあらわれる症状も異なるのです。膀胱に近い側が感染することで起こることのひとつが、膀胱炎になります。

海外などでも、尿路感染症のリスクが高い人や尿路感染症を再発してしまった人を対象にした研究で、クランベリーを使用した製品の摂取により、尿路感染症のリスクが1/3の低下したというような報告もされているようです。しかし、さまざまな研究が報告されているもののその質には差があるということで、有効性があるというまでは、認められていません。

また、国内においても、クランベリージュースを用いて、尿路感染症の患者さんに対して再発予防効果があるかどうかの検証が実施された例が報告されています。その報告の中では、50歳以上の女性においては、プラセボ群と比較した時に再発抑制効果ありと報告はされているものの全体としては、効果の優位性は認められていません。

加えて、すでに尿路感染症を発症している人に対して、クランベリー製品が効果的であるかどうか、治療に有効かどうかも証明されていないのです。そのため、実際に、クランベリーが尿路感染症の治療のひとつとして使用できるかどうかは、まだまだ検証が必要なようです。

ただし、2020年に米国食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration:FDA)は、尿路感染症の再発予防として、現状健康な女性に服用をおすすめするクランベリーサプリに対して、限定的な科学的根拠があるということを記載して販売してよいとする許可を出しているという事例は報告されています。


(参考:「クランベリーCranberry」ー厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』
(参考:「クランベリージュースによる尿路感染予防効果」ー札幌医科大学 泌尿器科講師 高橋 聡『ラジオ日経』

食べ方、摂取方法

クランベリーにはさまざまな摂取の方法があるので、ここからはその食べ方についてご紹介していきますね。その強い酸味と渋味のため、そのまま生で食べることはおすすめできないクランベリーですが、加工することで、いろいろな楽しみ方ができます。
ドライフルーツ
日本人にとって1番馴染み深いのがクランベリーのドライフルーツではないでしょうか。手軽に食べることができます。乾燥させることでビタミンは一部減少してしまいますが、栄養素は凝縮されるのでおすすめですよ。

ただし、乾燥させただけでは酸味の強さは和らがないので、砂糖漬けにされて甘くなっているものがほとんどです。そのまま食べてもよいし、ヨーグルトやアイスなどにトッピングしたり、お菓子作りで生地に混ぜ込んだり、トッピングしたりするのもおすすめですよ。 ジュース
クランベリージュースを飲んだからといって、尿路感染症を完全に予防できるとは証明されていませんが、さまざまな栄養素が豊富に含まれているので、たまに取り入れてあげるのはよいでしょう。

もし、酸味が強すぎる場合には、甘くない炭酸水で割ってあげると、また違った味わいを楽しむことができますよ。 クランベリーソース
お鍋にクランベリーとお水と砂糖を入れて、煮つめてあげると、アメリカやカナダで感謝祭の日に食べる七面鳥にかけてあげる定番ソースの出来上がりです。 クランベリー酒
生のクランベリーをホワイトリカーに漬け込んで、3~6ヶ月ほど発酵させてあげると、クランベリー酒ができあがります。そのまま、水や炭酸で割って飲んでもよいですし、酸味が強い場合には、甘みを足してあげるとよいでしょう。 ジャム
大量にクランベリーが手に入った時には、保存性も高くなる手作りジャムを作るのもおすすめですよ。

パンやクラッカーに塗ったり、紅茶などの甘みづけに溶かしてあげたりしても美味しいです。 サプリメント
しっかりとクランベリーを摂取したいという人にはサプリメントもよいでしょう。どのくらい摂取したかどうかの把握をすることもできるし、持ち運びもしやすいです。

ただし、サプリメントを選ぶ時には、しっかりと原材料も確認してから選びましょう。せっかく、クランベリーの栄養素を摂取して取り入れるのであれば、添加物のような余計なものができるだけ入っていないものを選ぶということも大切ですよ。

この記事は管理栄養士の方に執筆していただきました。

この記事は管理栄養士の方に監修していただいています

亀崎智子
管理栄養士養成過程を卒業後、管理栄養士を取得し、食品製造会社の製造現場や食品会社にて商品企画・某コンビニの地区限定の新商品開発等の仕事に携わる。
妊娠を機に退職後、再度、身体のことについての勉強を学びながら現在は5歳の双子の男の子の育児(薬になるべく頼らずに自然療法なども利用しながら免疫力の高い子を育て中)をしながら自宅(たまに出張講座も行い中)にてかめごはんの料理教室を主宰し、現在は無添加ふりかけの販売や食に関する講座、オステオパシー整体の施術など体の外と内から整えるお手伝いをしています。また、食に関するWEB記事のライターも行っています。また、2018年12月号のオレンジページで管理栄養士として、みかん特集ページの監修担当もしました。

関連商品
Related Items

特集コンテンツ
Featured Contents

マヌカハニーとは
ハーブーとは
プロポリス