プロアントシアニジンとは
プロアントシアニジンはカテキン分子がつながった構造をもつポリフェノールの一種です。緑茶などに多く含まれるカテキンは「抗菌作用」が有名ですがプロアントシアニジンも強い抗酸化力をもち、さまざまな効果が期待できます。
特徴、効果
2001年に日本の研究機関から「ブドウからとても強力なポリフェノールを発見した」と発表されました。その発見されたポリフェノールは、ぶどうの皮や実でなく「種子」に多く含まれるプロアントシアニジンという物質であるとのことでした。
プロアントシアニジンはフラボノイド系のポリフェノールで「抗酸化作用の王様」といわれるほど抗酸化作用が強いのが特徴的です。そのパワーはビタミンCの20倍といわれるほどです。
ぶどうを丸ごと発酵させて作る赤ワインには、種子の成分であるプロアントシアニジンが豊富に含まれており、フレンチパラドックスの一翼を担っているといわれています。
フレンチパラドックスとは「フランス人は喫煙率も高く動物性脂肪が多い食事をしているにもかかわらず、心疾患の罹患率が低い」というものです。これは赤ワインのポリフェノールの抗酸化作用が一因であり、その主成分がプロアントシアニジンなのです。
プロアントシアニジンの効果としては、その強力な抗酸化力によるLDLコレステロールの酸化抑制、活性酸素の除去、動脈硬化予防作用、腸内フローラ改善による大腸がん予防作用、老化予防、更年期の不安症状や不眠症状などの身体症状の改善効果、老人性認知症の予防、白内障の予防作用など多岐にわたります。
どんな食材に含まれているのか
プロアントシアニジンは赤ワイン、ぶどう、クランベリー、プラム、大豆、カカオ、ブルーベリー、渋柿、りんご、小豆種皮、シナモン、落花生の渋皮、蕎麦など様々な植物性食品に含まれています。
特にブドウの種子に多く含有していることからプロアントシアニジンは「ブドウ種子エキス」のポリフェノール成分としてサプリメントで活用されています。また、クランベリーに含まれているプロアントシアニジンはA型という構造をもち、この成分は抗細菌付着作用をうみだし、大腸菌が膀胱細胞に付着するのを予防します。
この記事は管理栄養士の方に執筆していただきました。
小玉奈津実
サプリメントの商品開発や施設の献立作成などの経歴を持つ管理栄養士。現在はフリーの管理栄養士として活動中で、主に栄養指導やコラム執筆や監修を行う。得意分野はダイエットや正しい食事指導、腸活や美容関連など、食を通じて内側から美しくなる事を発信中!食品表示検定中級も保持しており、日頃から様々な商品の原材料表示をみて分析するのが趣味の一つ。